福岡トレンド

2015.09.09/INTERVIEW

「博多伝統工芸」―博多織「西村織物株式会社」

今回は博多織の「西村織物株式会社」をご紹介します。西村織物は創業150年の老舗織物屋で、博多織の帯はもちろん、様々な商品を制作しています。その技術の評価は高く、今年度の新作博多織展では「内閣総理大臣賞」を受賞されました。西村織物の西村悦夫会長と西村照子専務にお話を伺いました。

・制作されている商品について話していただけますか。
手織りの博多織は時間がかかるため、少量しか制作できず、織機で制作しているものも多くあります。織機といっても完全に全自動ではなく、一人の職人がつきっきりで1~2台の織機を管理します。同じ織機でも管理する職人によって模様の出来栄えが違い、熟練した職人でないと美しい模様は出せません。商品として、帯、着尺、袴地をはじめ、和装小物、博多らしい小物、草木染めのストールやスカーフなども制作しています。

・博多織の特徴は何だと思われますか。
やはり丈夫なところですね。博多織の男帯は昔から武士が愛用していて、刀を差しても緩みません。また、博多織を締める際に鳴る音を「絹鳴り」といい、独特で良い音がしますが、これは全て絹の経糸(たていと)から鳴ります。博多織は「献上柄」で有名ですが、この献上柄には一つ一つ意味がありますよ。例を挙げますと、縦線の模様がありますが、太い線は「親」を、細い線が「子」を意味します。太い線が細い線を囲んでいるのは、幼い子を親が守ることを、太い線が細い線の真ん中にあるのは、年老いた親を子が敬い、世話をする、といった意味がありますよ。

・これからの博多織・和服についてどう思われますか。
着物を着るのは大変で、管理も難しい、といった印象があるため、昔ほど着物を着なくなりましたが、最近は新たに着物の人気が高くなっている感じがします。どんな服を着るかによって雰囲気や気持ちは大きく変わるので、着物が似合いそうな場所やイベントには、それに合わせた着方をするのも一つの楽しみ方だと思います。
何といっても「着物」は日本の文化に欠かせないものなので、幼い頃から着物に接して親しくする努力が必要だと思います。小学校の授業から伝統文化を学び、直接触れる取り組みも大事ですね。
海外に博多織を広めることはとても良い事ですが、外国の方々に博多織の良さをわかってもらうための努力が当然必要だと思っています。
良い商品は、やはり良い素材を使い、手間暇をかけて作るものなので、値段を安くするには限界があると思います。質を落としてまでも安くすることはせず、日本の着物文化をしっかり守っていきたいです。

西村織物の敷地内には商品の展示・販売を行っている「博多織献上館にしむら」があります。館内には外見も美しく、日本の伝統を感じることができる様々な商品を販売しており、二階には芸術作品ともいえる素晴らしい織物が展示されています。今年の「内閣総理大臣賞」受賞作もご覧頂けますので、見学・買い物にお勧めします。

・「博多織献上館にしむら」の詳細
住所:福岡県筑紫野市紫7-3-5
TEL:092-922-7128
開館時間:10:00~17:00
電車:JR九州-鹿児島本線 二日市駅より徒歩10分
   西鉄-大牟田線 紫駅より徒歩10分

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