福岡トレンド

2015.08.14/INTERVIEW

「博多伝統工芸」ー博多張子「三浦隆」先生

今回ご紹介するのは博多張子の「三浦隆」先生です。博多どんたくのにわか面や十日恵比須の飾りの鯛などで親しまれている「博多張子」について三浦先生に伺いました。

・「博多張子」の歴史について教えていただけますか。
張子は中国から博多を経由し、大阪に伝わったと言われています。博多張子が広まったのは、江戸時代中期に私の先祖が大阪で技術を習得し、博多に持ち帰ったのが始まりです。私は5代目となりますが、現在、博多張子を作っているのは博多に2軒、糸島に1軒しか残っていません。
博多張子は縁起物として人気があり、神棚に置いたり、商売繁盛を祈願して店の入り口に飾ったりします。また、端午の節句に飾る張子の虎も有名ですね。

・「博多張子」の制作の様子を教えてください。
まず、粘土を素焼きして作った型などに和紙を貼りつけて形を作ります。以前はご飯粒で作ったノリを使っていましたが、最近は小麦粉のノリを使っています。貼り付けた紙を完全に乾かした後、背割りという方法で背面を割り、中の型を取り出します。この時に、完全に乾いていないと形が崩れてしまいます。その後、絵の具などで色を塗って表情を作り、完成です。このすべての過程は手作業で、乾燥の時間を含めると一つの作品に2~3週間は必要となります。とにかく手間ひまがかかりますよ。
正月のイベントの商品や、十日恵比寿の飾りなどの注文がある時は数百個を制作しないといけないので大変忙しいです。

・「博多張子」の特徴は何ですか。
張子は日本各地にありますが、博多張子の特徴は装飾が明るく繊細で派手なところだと思います。絵の具の他に金粉なども使います。また、だるまの目が描かれているのも特徴ですね。

・「博多張子」のこれからについてどう思われますか。
私は子供の頃から張子作りを手伝っていましたが、本格的に制作しているのは先代が亡くなってからです。その時までは普通の仕事もしていました。伝統工芸の多くがそうですが、それだけでは生活が厳しいからです。後代に残すためには、これからも多くの支援が必要だと思います。私も様々な機会を活用して伝統工芸を広める努力をしたいと思っています。

・ホームページのご覧の方、特に韓国の方にお一言お願いします。
以前、釜山の展示会で2年連続絵付け体験を実施し、現地の方から大変喜んでもらいました。張子は中国から韓国を通って日本に伝わったので、韓国にも伝統的な張子があり、受け入れられやすいと思います。これからも可能な限り韓国での宣伝活動を行いたいです。

すべてが手描きで、同じ種類の作品でも顔や表情が違う博多張子。その違いを楽しむのも魅力だと感じました。この日、取材に伺った「博多町家ふるさと館」では「博多伝統工芸」の実演と体験(有料)を行っていて、博多張子は毎週火曜日です。作品のお求めもこちらの「みやげ処」でできます。

※「博多町家ふるさと館」の情報(2015年7月現在)
住所:福岡市博多区冷泉町6-10
電話番号:092-281-7761
ホームページ:http://www.hakatamachiya.com/
入館料:大人200円、中学生以下 無料

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