企業紹介

釜山と九州 海の架け橋 
株式会社 未来高速

株式会社 未来高速

COLUMN

会社所在地 釜山市中区中央洞4街15-3番地
URL http://www.kobee.co.kr/

釜山~福岡間が2時間55分!市内から遠く離れた空港まで行かず、めんどうな空港の手続きも無く、身軽に釜山と福岡を行き来できる海路を開拓したのが、未来高速です。
初の大韓民国籍のジェットフォイル船を運行している未来高速が、日本JR九州と対馬路線の共同運行をスタートさせたことで、今後九州との交流はますます活発になる見込みです。九州と釜山との距離をさらに縮めた未来高速のキム・チャンジュン会長にお会いしました。

未来高速 キム・チャンジュン会長
1)今回、新たに日本のJR九州と共同運行を実施しましたね。
はい。私たち未来高速とJR九州高速船は業務提携を結び、対馬共同運行が可能になりました。これにより、釜山-対馬海路が1日1~2便から2〜3便へと増えます。平日・週末に関係なく、さらに対馬が訪れやすくなりました。ご存知の通り、対馬は釜山に最も近い外国であり、休養地でもあって、2011年10月、両社がジェットフォイルの運行サービスを提供して以来、訪問客が3倍も増加する成果を遂げました。
特に日韓の海路は、日本と韓国の代表的な旅客船舶会社が共同運行することで、民間外交の役割を担い、釜山と九州地域の交流増進への寄与という点で、有意義なものだと思います。

 

2)対馬海峡をつなぐ快速船、KOBEE号は釜山・福岡のシンボルになりました。いつから快速船に関心を持ちましたか。

私は40年間、海にまつわる仕事をしてきましたが、技術が集約された快速船事業に惹かれました。韓国で誰もしなかったこと、現存する最高のメカニズムを備えた船舶システム、世界でたった40隻あまりしかない船舶。対馬海峡航路を自分たちの手で守る事業であることに魅力を感じました。また、当時は日本が独占運行して黒字を出す路線でもあったため、事業の面でも可能性があると判断しました。

 

3)KOBEE号を開発するまで苦労も多かったと聞きましたが。

ジェットフォイル船舶はこれまで開発された旅客船の中でも、乗り心地や安定性、定時性の面で最も優れています。2mくらいの波でも姿勢を維持しながら定速で運航できる船はKOBEE号しか有りません。ここに問題がありました。最初は「船」と思って始めましたが、KOBEE号は米ボーイング社が開発した最先端のメカニズムで構成されており、エンジンや整備、運航など、KOBEE号に必要なものはむしろ「航空機システム」そのものでした。技術力に対する投資も問題でしたが、最も厳しかったのは、誰からも技術移転をしでもらえず、協力を得られなかったことです。すべてを独自で経験を積んでいかねばなりませんでした。職員達は真冬に、徹夜で船を修繕し、私も毎日船に乗り、トイレや客室の隅々まで掃除しました。私と職員たちの努力と献身の精神で技術を独自力で強めた後に、やっと日本側のパートナー社も共同運行に応じてくれました。今は当初と違って、釜山と福岡に自分たちの整備基地も完備しています。未来高速は世界最高船舶の運営技術力を保有した、大韓民国を代表する旅客船社と自信を持って言えます。
対馬海峡の波を切るKOBEE号
 

4)福岡運行の前にJR九州の会長にお会いされたそうですが、どんな話を交わされましたか。

KOBEE号の運行前に、日本のビートル号を運行しているJR九州の会長を訪ねました。当時、JR九州の会長が30分にもわたってお話してされたのは「これはものすごく難しい事業である」ということで、一人の船長を育てるのに3年はかかるとのことでした。当時私は何でも1年で終わらせるという自信を抱いていたので、その話を聞いたときには、会長は韓国人をよくご理解されていないと思いました。その後、船舶を引き取るために船長を香港に行かせ、上々のスタートを切りましたが、6ヶ月後には船を操縦していた彼が会社を訪ねてきて辞退を告げました。どうしても船に乗れないというのです。ものすごいスピード、荒々しい対馬海峡の波、満員の乗客への心理的重圧感で、夜も眠れない状況になったと訴えてきました。その後、船長と共に数えきれないほどの苦難を乗り越え、本当に3年を要しました。どんなに優秀な船長でも、対馬海峡の波を知り尽くし、ジェットフォイルのメカニズムを完璧に消化できる運行術を身につけるには、丸3年かかったのです。

 

5)福岡・釜山航路は万年赤字と言われていますが、それでもあきらめない理由は何ですか。

KOBEE号の日韓航路は、日韓の人的交流のために必要な大切なインフラです。未来高速は、10年にわたり、数百億ウォンという資本と数え切れない努力をかけて仕上げた、公共の資産だと思います。公共性が強いので、私たちも日本のように公共の領域でこの航路を守る方が正しいと判断していますし、航路の主導権を確保・維持することは、国家の主権とも密接な関連があると思います。しかし、たとえそうでないにしろ、私に任された責任は果たすつもりです。学生時代、韓国海洋大学で国費をいただき、学費や生活費も免除してもらって勉強を続けられました。おかげで海運業界に入ることが出来、今こうした事業を成し遂げられました。そんな経歴を持つ以上、個人としての社会的責任と義務は果たすべきだと思っていますし、企業としても地域や国の発展に寄与することは当然なことだと固く信じています。これこそが、多くの投資にも関わらず、毎年赤字が続いたとしても、この航路を私が守り続ける理由です。
きれいで清潔感のあるKOBEE号の客室
 

6)今後の計画をお聞かせください。

対馬路線にKOBEE号が就航してから訪問客は急速に増えています。増え続ける需要に応え、運行サービスの向上を目指し、既に対馬路線では日本のJR九州との共同運行をスタートさせました。今後さらに多様で便利なスケジュールで、多くの観光客の対馬旅行を可能にすること、そして釜山と九州の発展にKOBEE号が寄与できるようにすることが私の計画です。

 

7)”FUKUOKA BUSAN CAFE”を訪ねる日本と韓国の人々に伝えたいメッセージはありますか。

韓国と日本は古き隣人であり、友人です。歴史的にも対馬海峡は交流の中心でした。2011年、釜山市長と福岡市長も、両都市の交流の中心的な役割を果たす未来高速の航路を「友情の海路」として指定されました。今後は、両国の友好増進のために多くの交流が必要であり、特に若者が現場で相手の文化、経済、歴史を体験することで、より正確にお互いを理解する幅を広げることが重要です。両国の友好増進のためにも、未来高速はますます海をつなぐ架け橋の役割を充実させて行きます。

※この記事は、2013年3月中旬に取材をしたものです。

 

※福岡・釜山経済協力事務所経由でのメール送信となります。ご了承ください。

FUKUOKA BUSAN CAFE for TREND